“むしろじき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蓆敷33.3%
筵敷33.3%
莚敷33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
会場は支那の村落に多い、野天のでん戯台ぎだいを応用した、急拵きゅうごしらえの舞台の前に、天幕テントを張り渡したに過ぎなかった。が、その蓆敷むしろじきの会場には、もう一時の定刻ぜんに、大勢おおぜいの兵卒が集っていた。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
舞台の悪ふざけが加わる度に、蓆敷むしろじきの上の看客からは、何度も笑声しょうせいが立ちのぼった。いや、そのうしろの将校たちも、大部分はわらいを浮べていた。が、俄はその笑ときそうように、ますます滑稽こっけいを重ねて行った。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ただ吹雪に怪飛けしとんで、亡者のごとく、ふらふらと内へ戻ると、媼巫女うばみこは、台所の筵敷むしろじき居敷いしかり、出刃庖丁をドギドギと研いでいて、納戸の炉に火が燃えて、破鍋われなべのかかったのが
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
酔っているうちこそいい心持で寝ていたが、多少醒めては、川原のまん中へ莚敷むしろじきでは堪るまい。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)