“みざお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
33.3%
水棹33.3%
水竿33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
河舟かわぶねの小さなのが岸につないであった。豊吉はこれに飛び乗るや、ともづなを解いて、みざおを立てた。昔の河遊びの手練しゅれんがまだのこっていて、船はするすると河心かしんに出た。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
遠く河すそをながむれば、月の色のくまなきにつれて、河霧夢のごとく淡く水面に浮かんでいる。豊吉はこれを望んでみざおを振るった。船いよいよ下れば河霧次第に遠ざかって行く。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ぼくのほうはどまん中にオダがあり、水棹みざおにて探り、その近くに舟を横づけして、三人並んで釣り始める。竿は丈一と二間の二本竿の唐辛子とうがらしウキ。
江戸前の釣り (新字新仮名) / 三遊亭金馬(著)
たちまちあしを幾めぐり、水上十数町もぎ去り漕ぎ来ったと思われる頃——ふと、べつな小舟が行くてに見えて——上には二ツの人影、ひとりは長い水竿みざおを手に唄っていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)