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みあらは
見顯すは然のみ大功とは稱するに足ねど
眞の天一坊を
僞として
能天下の爲に是を
滅せしは
智術萬人に越え
才學四海に並ぶ者なき忠相ぬしに有らざれば
誰人か能く
此機變を行なひ君を
賜り目出度
歸國致ける然ば
曲れる者は
折易く
直なる者は
伸易しとか山内伊賀亮程の
器量ある者も惡事に組し末代の今に到る
迄其
汚名を
殘しけるが越前守には明智を以て
斯る惡事を
見顯し忠功を
黄門光圀卿の
明察に
見露し玉ひお手討に
相成ける然るに紋太夫に一人の
悴あり名を
大膳と呼べり親紋太夫の氣を
受繼てや
生得不敵の
曲者成ば一家中に是を