“ふたごころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
二心85.7%
弐心14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
愛せらるべき、わが資格に、帰依きえこうべを下げながら、二心ふたごころの背を軽薄のちまたに向けて、何のやしろの鈴を鳴らす。牛頭ごず馬骨ばこつ、祭るは人の勝手である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私は君唯一人を思ふ、それだのに君はさうではなく同時に二人を思つてゐるやうだ、それは二心ふたごころと云つて賢いのであらう、丁度天に日と月とがあるやうなものだ。
晶子鑑賞 (新字旧仮名) / 平野万里(著)
たとへば見も知らぬゆひなづけの夫に幼少の時死に別れたればとて、それが為に鼻をぎ耳を切りて弐心ふたごころなきを示せしとか。
こわれ指環 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
騒擾そうじょうの際に敵味方相対あいたいし、その敵の中に謀臣ぼうしんありて平和の説をとなえ、たとい弐心ふたごころいだかざるも味方に利するところあれば、その時にはこれを奇貨きかとしてひそかにその人を厚遇こうぐうすれども
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)