“ひととび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一飛71.4%
一躍28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、貴女には既に心を許して、秘蔵の酒を飲ませた。海のはて、陸のおわり、思ってかれない処はない。故郷ふるさとごときはただ一飛ひととびまばたきをするかれる。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
横町の怪我けがを見ると、我を忘れたごとく一飛ひととびに走り着いて、転んだつちへ諸共に膝を折敷いて、たすけ起そうとする時、さまでは顛動てんどうせず、力なげに身を起して立つ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、自分の体が木の葉の飛ぶようになって一躍ひととびに牆を越えることができた。垣はまだ二つ三つあった。周はその垣も越えて自分の寝室の前へといった。
成仙 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
一躍ひととびして、乾児たちの背後へ隠れたが、今度はいち早く、納屋から逃げ出そうとして、そう叫びながら、乾児たちを掻き分けて前へ出、頼母の体によって半分以上ふさがってはいるが
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)