“はちがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鉢金83.3%
兜金5.6%
鉢銑5.6%
顱鉄5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は広いへやの片隅にいて真ん向うの突当つきあたりにある遠い戸口を眺めた。彼は仰向いてかぶと鉢金はちがねを伏せたような高い丸天井を眺めた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただ、四つ胴を払ったとか、この刀は、兜金はちがねから脳天まで切ったとか、斬れることだけが、刀だとしているような風でござります。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
尖頭さき斜に削ぎて采配の代りに持たれ、天下開けて、十九刎の兜の内に行者頭巾に鉢銑はちがね入ったるをこうべに頂き……」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
怪物ばけものに負けない禁厭まじないだ、とえいの針を顱鉄はちがねがわりに、手拭てぬぐいに畳込んで、うしろ顱巻はちまきなんぞして、非常ないきおいだったんですが、猪口ちょこかけの踏抜きで、いたみひどい、おたたりだ、と人におぶさって帰りました。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)