“ぬりつぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
塗潰66.7%
塗抹33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ほととぎす啼く夜の鰹は、その場所とか、背景とかいうものが一切塗潰ぬりつぶされているにかかわらず、やはり実感に訴えて来るものを持っている。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
勿論もちろん、描いた人物を判然はっきり浮出うきださせようとして、この彩色さいしょく塗潰ぬりつぶすのは、の手段に取って、か、か、こうか、せつか、それは菜の花のあずかり知るところでない。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「どうにでもなれ。」という気を出そうといてつとめてみた。が、絶えず何かにおびやかされているような気持ちでまた一週間待った。その夜姉から手紙が来た。それは所々塗抹ぬりつぶされた粗雑な文字で
御身 (新字新仮名) / 横光利一(著)