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にっぽんせい
主人が
時計を
持ちさってしまってから、わずか
二日ばかりの
内に、
父は、
日本製の
新しい
目ざまし
時計を
買ってきてくれました。
十
年といえば、いや、
私だって、このとおり
頭がはげましたから、
時計が、いたむのもむりはありません。このごろ、
日本製でいいのができました。
「むろん、
日本製さ。それだから、
外国にまけるな、むだに
時をすごされないぞと、いっているじゃないか。」と、
私は
答えて、いま
日本が
貧乏で
苦しいのを
妹に
説明して
「やはり、
今のものなら、
日本製でしょうね。」と、
主人が
聞くと