“にしまる”の漢字の書き方と例文
語句割合
西丸100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
延享えんきょう元年の六月十一日御目附おめつけから致して町奉行役を仰付けられ宝暦ほうれき三年の三月廿八日にはもう西丸にしまる御槍奉行おやりぶぎょうに転じました事でございます。
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その年の八月一日、徳川幕府では、所謂いわゆる八朔はっさくの儀式を行う日に、修理は病後初めての出仕しゅっしをした。そうして、そのついでに、当時西丸にしまるにいた、若年寄の板倉佐渡守を訪うて、帰宅した。
忠義 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
紋服に、下り藤の紋の付いた麻裃あさかみしもを着て、さッと血の気の引いた顔にくぼんだ眼をえ、口唇くちびるを蒼くしている戸部近江之介とべおうみのすけである。西丸にしまる御書院番頭ごしょいんばんがしら脇坂山城守わきざかやましろのかみ付きの組与頭くみよがしらを勤めている。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
西丸にしまるひかやくつかさ、今で言えば文書課長に当る身が、羽振はぶりがいいといったところで、要するにちまたの一剣術使い、神保造酒風情ふぜいに、背に腹は換えられない、ペコペコでもないが、この通り
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)