“なみだぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナミダグ
語句割合
涙含91.7%
泪含4.2%
泪組4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
圭一郎は暫時考へた揚句、涙含なみだぐんでたじろぐ千登世を叱咜して、今は物憂く未練のない煎餅屋の二階を棄て去つたのである。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
と、私の心も寂然しんとなる。その寂然しんとなった心の底から、ふと恋しいが勃々むらむらと湧いて出て、私は我知らず泪含なみだぐんだ。ああ、成ろう事なら、此儘此墓の下へ入って、もう浮世へは戻りたくないと思った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
もて此方へ斷りによこせしが子息長三郎は聞ていかり忠兵衞を説破せつぱして五日のあひだ癲癇てんかん有無うむ調しらべて來るやうにと云れて困り切たる景状ありさま見るに忍びず吾儕わたし負擔うけおひ爰迄聞に來りしと一什しじふのべ泪組なみだぐはなし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)