“どちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
度牒33.3%
怒張16.7%
怒漲16.7%
怒潮16.7%
怒腸16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
万乗の君主金冠をおとし、剃刀ていとうの冷光翠髪すいはつぐ。悲痛何ぞえんや。呉王ごおうの教授揚応能ようおうのうは、臣が名度牒どちょうに応ず、願わくは祝髪してしたがいまつらんともうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
参謀長は、満面まんめんしゅを塗ったように怒張どちょうし、その爆発を、紙一枚手前で、堪えているようであった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼の額には血管が太く怒漲どちょうし、そして彼の唇は絶えずぶるぶると痙攣していた。
地球発狂事件 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
さらに、以上の諸城へ攻撃を向け、この桑名へも迫ろうとするとなれば、当然、寄手の兵力は分散され、たとえその主力軍たりとも、いうが如き怒潮どちょうの勢いをもつわけにはゆかなくなる。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しこうして彼はその幕府が天子の勅命を奉ぜず、また勅命を待たずして仮条約に調印するを聞くや、いよいよ積日の怒腸どちょう、一時に潰裂し、朝廷に向って後醍醐ごだいご帝の北条氏をはかり給いたる遺策を献ぜり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)