“とりの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
取除90.9%
取退9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二種類の文学のうち(ことに浪漫主義の文学のうち)道徳の分子の交って来ないものは頭から取除とりのけて考えていただきたい。
文芸と道徳 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
父がしずかに其を取除とりのけると、眼を閉じて少し口をいた眠ったような祖母のかおが見える……一目見ると厭な色だと思った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
底知れずの水に浮いた御幣ごへいは、やがて壇に登るべき立女形たておやまに対して目触めざわりだ、と逸早いちはや取退とりのけさせ、樹立こだちさしいでてかげある水に、例の鷁首げきしゅの船をうかべて、なかむらさきの幕を絞つたうちには、鎌倉殿をはじめ
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)