“ではい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
出入74.5%
出這入25.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには竹の栞戸しおりどがあった。武士は渓川たにがわへりに往くに一二度そこを出入ではいりしていたのでかっては知っていた。武士は栞戸しおりどを開けて外に出た。
山寺の怪 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
よく母が町への出入ではいりにこの家へ立寄るのである。いつしかその桶屋の前へ来た。五つばかりの頭に腫物はれものの出来た子が立っていた。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そうして私達はいつもおおぜい人のいる店の方へはめったに行かないで、狭い路地にひらかれている、裏の小さなくぐり戸から出這入ではいりしていた。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
たとえば、ぱん、ぱん、誰かがまきを割っている音にしても、出這入ではいりの人のあしいろにも、いそがしさがうかがわれる。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)