“しゅつにゅう”の漢字の書き方と例文
語句割合
出入100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この土蔵のかぎは枳園が自ら保管していて、自由にこれに出入しゅつにゅうした。寿蔵碑に「日々入局にちにちきょくにいり不知老之将至おいのまさにいたらんとするをしらず殆為金馬門之想云ほとんどきんばもんのおもいをなすという」としてある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
斯う思うと、時としては斯うして人間を離れて芸術の神境に出入しゅつにゅうし得るお糸さんは尋常ただの人間でないように思われる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
彼の出入しゅつにゅうだけを見ていては、鎌倉の苦悩のなにもわからない。げんに、幕府の営中は、それどころでない空気だった。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)