“たがね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
80.0%
20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「櫻材をもつて模型をつくり數多のやすりたがねをあつらへ、銅又は眞鍮を用ひて、長方形大小各種の種字を作りだし」云々。
光をかかぐる人々 (旧字旧仮名) / 徳永直(著)
二人はそれを伏し拝んで、かすかな燈火ともしびの明りにすかして、地蔵尊の額を見た。白毫びゃくごうの右左に、たがねで彫ったような十文字のきずがあざやかに見えた。
山椒大夫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
清の名乗なのりは、勿論、恩師窪田清音すがねの一字。一刀一刀鍛つごとに、鉄へ切り込むたがねのごとく、その人を忘れまいとする彼の気持から選んだ名であることはいう迄もない。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
フォーシュルヴァンは震え上がって息もつけなかったが、それでも鋭利なたがね金槌かなづちとを取って、上の板をはねのけた。