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しゆきよう
呑で居るゆゑ後藤も心の中に
此奴勿々の惡漢なりと思ひければ
彌々酒興の
體にもてなし懷中より百兩餘りも有ける胴卷を
聞より名主の
後家お深は
急立ナニ九助殿
貴樣は親類と
云念頃の
中年
若でも惣内は村役も致す者
滿座の中での
泥坊呼はり
酒興と云ては
濟ませぬと
詰寄るを
追て致す先
入牢申付ると有て
假牢に入置れ早速此段嘉川主税之助方へ申入らるゝ樣
其許御子息藤五郎殿家來と申神田豐島町酒屋にて
酒興の上
亂暴に及候者有之に付此方へ
召捕置候間用役の者一人早々御
差越成るべしとの事なれば嘉川の
屋敷にては大いに驚き是は