“しへい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紙幣65.4%
時平19.2%
使聘3.8%
四屏3.8%
私兵3.8%
紙屏3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は銭箱から五拾円紙幣しへいを一枚掴み出して店を出て行った。なにをくれるつもりだろう。口中清涼剤だろうか。まさか水虫の薬ではあるまい。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)
……何んぼ何んでも、菅原の芝居やおまへんで、櫻丸や菅秀才くわんしうさいが出て來てたまるもんか。……わたへは憎まれ役やさかい、差し當り時平しへい公か松王ちふとこや。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
天正年間においては、西海の諸侯大友、大村、有馬の徒、使を羅馬ローマつかわし、三年にして達し、八年にして帰るを得たり。蒲生氏郷がもううじさとの如きも、羅馬に使聘しへいを通じたる前後四回に及べり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
本堂の四屏しへいを取りはずして、元康は、床几しょうぎり、家臣の群れに取りまかれていた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せっかく、行われた大化の革新も、でたらめ制度に堕し、個人が私田しでん私兵しへいを持つことは禁ずという根本の国政を、てめえたちの栄達を分け取りするために、めちゃくちゃにしてしまやがった
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「竹裏成村纔両隣」と云ひ、「隣是樵家兼仏寺」と云ふ、皆霞亭が書屋雑詠中の句である。堂の一隅に前主人の遺す所の紙屏しへい一張がある。西依成斎にしよりせいさい朱元晦しゆげんくわいの「酔下祝融峰作」を題したものである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)