“ざくろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
柘榴69.4%
石榴29.0%
拓榴0.5%
0.5%
石榴花0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少女は侍女の一人から半塊の柘榴ざくろを貰って種子を盆の上に吐いていた。それを喰べ終ると壮漢に伴われ次の部屋へ廻りに出て行った。
荘子 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
割れかかった石榴ざくろに石を加えたように沖の言葉は久慈の心中へどしりと重みのある実を落した。すると、突然、矢代は遮るように
旅愁 (新字新仮名) / 横光利一(著)
拓榴ざくろ口みたいにかかれた牡丹! がらんと空いていて青い瓦斯の灯、表を流しがよく通った
随筆 寄席風俗 (新字新仮名) / 正岡容(著)
皆顔はうるしのように黒くて、そのひとみざくろよりも大きかった。怪しい者は叟をつかんでいこうとした。汪は力を出して奪いかえした。怪しい者は舟をゆりだしたのでともづなが切れてしまった。
汪士秀 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
牡丹ぼたん芍薬しゃくやくの花極めて鮮妍せんけんなれどもそのおもむき決してダリヤと同じからず、石榴花ざくろ凌宵花のうぜんかつらさながら猛火の炎々たるが如しといへどもそは決して赤インキの如きにはあらず。
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)