“ごばつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
御罰100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神職 いや布気田ふげた、(禰宜の名)払い清むるより前に、第一は神の御罰ごばつ、神罰じゃ。御神おんかみ御心みこころは、仕え奉るかんぬしがよく存じておる。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
われ汝等おぬしら確執なかたがひ等閑なほざり視過みすごしたるつみによって、近親うから二人ふたりまでもうしなうた。御罰ごばつれたるものはない。
神職 (ほっと息して)——千慮の一失。ああ、いたしようをあやまった。かえって淫邪の鬼の形相ぎょうそうを火で明かに映し出した。これでは御罰ごばつのしるしにも、いましめにもならぬ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
地獄の針の山を、痒がる土根性どこんじょうじゃ。茨の鞭ではこたえまい。よい事を申したな、別に御罰ごばつの当てようがある。何よりも先ず、その、世に浅ましい、鬼畜のありさまを見しょう。見よう。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)