“こんちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
今朝94.1%
根調5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「雪のごとき、玉のごとき、乳の下を……串戯じょうだんにしろ、話にしろ、ものの譬喩たとえにしろ、聞いちゃおられん。私には、今日こんにち今朝こんちょうよりの私には——ははははは。」
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これは開闢かいびゃく以来の大仇討、昨夜本所松坂町吉良上野介様のやしきへ討入った浅野浪士の一党四十七人、しゅうあだ首級しるしを揚げて、今朝こんちょう高輪の泉岳寺へ引上げたばかり
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
しかし彼女はそうして目眩めまぐるしい影像イメジを一貫している或物を心のうちに認めた。もしくはその或物が根調こんちょうで、そうした断片的な影像が眼の前に飛び廻るのだとも云えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
即ち北斎が富嶽三十六景においてなせしが如く北寿もまた全画面の彩色中さいしきちゅうその根調こんちょうとなるべき一色いっしょくを選びて常にこれによつて諧音的の効果を奏せんとする苦心を示したり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)