“根調”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こんちょう66.7%
こんてう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし彼女はそうして目眩めまぐるしい影像イメジを一貫している或物を心のうちに認めた。もしくはその或物が根調こんちょうで、そうした断片的な影像が眼の前に飛び廻るのだとも云えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
即ち北斎が富嶽三十六景においてなせしが如く北寿もまた全画面の彩色中さいしきちゅうその根調こんちょうとなるべき一色いっしょくを選びて常にこれによつて諧音的の効果を奏せんとする苦心を示したり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この派の詩の根調こんてうとなるものは新英雄主義ヌウボウ・ヒロイズムである。また活動主義である。いつはニイチエなどの感化、いつはヹルハアレンなどの影響であらう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)