“こきんらん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古金襴58.3%
古錦襴41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左膳は手早く壺にすがりをかぶせ、古金襴こきんらんの布にくるみ、箱に入れて、風呂敷につつみました。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そこのたなの上にあるきりの小箱から発する異香のかおりでしたから、もう以下は説明の要がないくらいで、案の定それなる桐の外箱の中には、南蛮渡りの古金襴こきんらんに包まれて
浮世を忍ぶ旅路たびぢなればにや、一人は深編笠ふかあみがさおもてを隱して、顏容かほかたちるに由なけれども、其の裝束は世の常ならず、古錦襴こきんらん下衣したぎに、紅梅萌黄こうばいもえぎ浮文うきあや張裏はりうらしたる狩衣かりぎぬを着け、紫裾濃むらさきすそごの袴腰
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
じくは底光りのある古錦襴こきんらんに、装幀そうてい工夫くふうめた物徂徠ぶっそらい大幅たいふくである。絹地ではないが、多少の時代がついているから、字の巧拙に論なく、紙の色が周囲のきれ地とよく調和して見える。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)