“きょうわん”の漢字の書き方と例文
語句割合
峡湾100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひのきの一杯いっぱいにしげっている谷の底に、五つ六つ、白いかべが見えその谷には海が峡湾きょうわんのような風にまっさおに入りんでいました。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
鬼界きかいが島の海岸。荒涼こうりょうとした砂浜すなはま。ところどころに芦荻ろてきなどとぼしくゆ。向こうは渺茫びょうぼうたる薩摩潟さつまがた。左手はるかに峡湾きょうわんをへだてて空際くうさい硫黄いおうたけそびゆ。いただきより煙をふく。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
砂の向うの、青い水と救助区域きゅうじょくいきの赤いはたと、向うのブリキ色の雲とを見たとき、いきなり私どもはスウェーデンの峡湾きょうわんにでも来たような気がしてどきっとしました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)