“かへりきた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
帰来50.0%
還来50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
急ぎ出でしなればさもあるべし、明日は必ず便たよりあらんと思飜おもひかへせしが、さすがに心楽まざりき。彼の六時間学校に在りて帰来かへりきたれるは、心のするばかり美きおもかげゑて帰来れるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
端無はしなく彼は憶起おもひおこして、さばかりはありのすさびに徳とも為ざりけるが、世間に量り知られぬ人の数の中に、誰か故無くして一紙いつしを与ふる者ぞ、我は今へいせられし測量地より帰来かへりきたれるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一月十七日なる感はいとはげしく動きて、宮は降頻ふりしきる雪に或言あることばを聴くが如くたたずめり。折から唯継は還来かへりきたりぬ。静にけたるドアの響はしたたかに物思へる宮の耳にはらざりき。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)