“かへりき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
帰来50.0%
還来50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて帰来かへりきにける貫一は二人の在らざるを怪みてあるじたづねぬ。彼はしづかに長き髯をでて片笑みつつ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この日貫一は授業はじめの式のみにて早く帰来かへりきにけるが、した座敷にはたれも見えで、火燵こたつの間に宮のしはぶく声して、後は静に、我が帰りしを知らざるよと思ひければ、忍足に窺寄うかがひよりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
程無く内儀は環を捜得さがしえ帰来かへりきにけるが、悪戯いたづらとも知らで耳掻みみかきの如く引展ひきのばされたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この間は貫一は如何いかにこの探偵一件を処置せんかと工夫してゐたり。やや有りて婢の息促いきせ還来かへりきにける気勢けはひせしが、やがて妻の出でて例の声を振ひぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)