“かさぶた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カサブタ
語句割合
瘡蓋56.5%
34.8%
瘡痂4.3%
瘡葢4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見るも無惨な凸凹でこぼこ瘡蓋かさぶたになつた私の顔に姉は膏薬かうやくを塗つてくれながらへんな苦が笑ひをした。私は鏡を見て明け暮れ歎き悲しんだのであつた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
そこで二人はねだいを並べて寝た。羅は渓の水で洗ってから瘡の痛みがなくなっていたが、ひと眠りして創へ手をやってみると、もう乾いてかさぶたができていた。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
泥濘ぬかりたる、道を跣足はだしの子供らは、揃ひも揃ひし、瘡痂かさぶた頭、見るからに汚なげなるが、人珍らしく集ひ来て、人力車の前後に、囃し立つるはさてもあれ、この二三町を過ぎ行くほどは
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
去年私の病気をする少し前に、彼は突然皮膚病にかかった。顔から額へかけて、毛がだんだん抜けて来る。それをしきりに爪でくものだから、瘡葢かさぶたがぼろぼろ落ちて、あと赤裸あかはだかになる。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)