“おおまた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大股75.0%
大跨15.1%
大胯9.3%
濶歩0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしそれは体の感じであって、思想は混沌こんとんとしていた。己は最初は大股おおまたに歩いた。薩摩下駄が寒い夜の土を踏んで高い音を立てた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こいしはばらばら、飛石のようにひょいひょいと大跨おおまたで伝えそうにずっと見ごたえのあるのが、それでも人の手で並べたにちがいはない。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は傾斜に引かれてほとんど駆けながら、大胯おおまたに歩を運んでいた。散歩の初めから頭につきまとってた律動をもってる一句を、彼は歌っていた。
照子嬢も声鋭く、「それは売物です。」と遣込やりこむれば、濶歩おおまたに引返し、「だから最初はじめに聞いたじゃないか、価値ねだんわかれば払うのさ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)