“うぶげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生毛47.8%
産毛38.8%
初毛9.0%
毳毛3.0%
幼毛1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それゆえ、ともすると横蔵は、錯覚に引き入れられ、金色に輝く全身の生毛うぶげに、人魚を夢見つつ、つぶやくのだった。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
またその殃禍篇おうかへんに、美濃の御嶽おんたけ村の土屋某、日来ひごろ好んで鶏卵を食いしが、いつしか頭ことごとく禿げて、のち鶏の産毛うぶげ一面に生じたと載す。
有るか無きかの微風そよかぜにも、その初毛うぶげのやうな、また綿わたのやうな花が軽く静かに飛んで行く。いや花では無くて、やはり花の後に著ける綿なのである。
金糸のような毳毛うぶげが生えてい、両の隆起の真ン中には、柔らかなかげを持った溝が、悪魔の巣のように走りくぼんでいるのが、これ見よがしに眺められた。
産婆は慣れた手つきで、幼毛うぶげの軟かい赤子の体を洗ってしまうと、続いて汚れものの始末をした。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)