“うちしづ”の漢字の書き方と例文
語句割合
打沈100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
をりからあめのあとのおもて打沈うちしづめる蒼々漫々さう/\まん/\たるみづうみは、水底みなそこつきかげはうとして、うすかゞやわたつて、おき大蛇灘おろちなだ夕日影ゆふひかげはしつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼はその妻の常にたのしまざるゆゑつゆさとらず、始より唯その色を見て、打沈うちしづみたる生得うまれ独合点ひとりがてんして多く問はざるなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
父は振り返つて其小さい次男の白いどこか打沈うちしづんだ顔色と、其何かを軽く恐れてゐる二つの眼を見た。
父の死 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)