“いんせつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
淫褻50.0%
婬褻16.7%
媱褻16.7%
引拙16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こころみに思へ、品蕭ひんせうの如き、後庭花こうていくわの如き、倒澆燭たうげうしよくの如き、金瓶梅きんぺいばい肉蒲団にくぶとん中の語彙ごゐを借りて一篇の小説を作らん時、善くその淫褻いんせつ俗をやぶるを看破すべき検閲官のすう何人なるかを。(一月三十一日)
併し概して言ふと、しもがかつた事も、原文が無邪気むじやきに堂々と言ひはなつてゐるのを其儘そのまま訳出してあるから、近代の小説中に現はれる Love scene よりも婬褻いんせつの感を与へない。
侍奉紳士は婦の早起盥漱かんそうする時より、深更寢に就く時に至るまで、其身邊に在りて奉侍す。他婦を顧みることをゆるさず、聞く侍奉紳士中媱褻いんせつに及ばざるもの往々にして有り。
彼は政治家としてはつまらぬ人であったかも知れぬが、藝術を熱愛して、いわゆる「東山文化」を生んだ阿弥一門と共に茶祖珠光の名が彼のもとに光る。続いては紹鴎じょうおう引拙いんせつの名が残る。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)