“あやこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
文子40.0%
綾子40.0%
絢子10.0%
阿夜子10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの書は仙台の工藤平助くどうへいすけと云ふ人のむすめで、只野伊賀たゞのいがと云ふ人の妻になつた文子あやこと云ふものゝ著述で、文子は滝沢馬琴にられてゐたので、多少名高くなつてゐる。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
前面むかいの喫茶店は、貴婦人社会に腕達者の聞え高き深川子爵何某なにがし未亡人びぼうじん綾子あやこといえる女丈夫にてこの会の催主なり。三令嬢一夫人をしたがえて、都合五人の茶屋女、塗盆ぬりぼん片手に「ちょいと貴下あなた。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
キネマ女優、芳野絢子あやこかつら下に青い眼鏡めがね、お振袖のような派手なあわせの肩を、素晴らしい羽織がもすれば滑ります。
青い眼鏡 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
その夫人阿夜子あやこは、どんな時でも、夫金弥の側に、慎ましく控えて居りますが、此節の人にしては珍らしい大痘痕おおあばたの上、申分なく醜い顔の持主で、若くて天然痘を患った時
法悦クラブ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)