“あこがれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
憧憬92.6%
係恋5.6%
1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、世のさまとて、絶えてその人のおもかげを見る事の出来ずなってから、心も魂もただ憧憬あこがれに、家さえ、町さえ、霧の中を、夢のように徜徉さまよった。
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
純白の広東縮緬カントン・クレエプの客間着に銀の帯を〆め憧憬あこがれに満ちたあどけない眼を見開きながら、希望の条々につき
子供には想像もつかない遠い遠いメリケンから海を渡って来た奇妙な慰藉品なぐさめを私はどんなに憧憬あこがれをもって見たろう。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
したがって美に対する憧憬あこがれが強く、当時の婦人は決して、勇敢なる子孫や賢明なる子女を欲しいとはこいねがいませんでした。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
すなわち牧歌的イディリッシュとも名づくべき、子守歌を聞く小児の心のような、憧憬あこがれと哀愁とに充ちた、清らかな情趣である。
院展日本画所感 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
その時めぐみある不可思議な係恋あこがれが775
この寒さと闇と沈黙との全幅の画図が己の胸へ悲哀と係恋あこがれとを吹き込むのである。
恋愛もなければ、係恋あこがれもない。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
雖然けれどもちかことはツて置くが、陰欝いんうつなのは俺の性分で、しよを讀むのと考へるのが俺の生命だ。丁度お前が浮世うきよ榮華えいぐわあこがれてゐるやうに、俺は智識慾にかつしてゐる………だから社交もいやなら、芝居見物も嫌さ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)