“あけに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
明荷75.0%
開荷25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とき明荷あけにの中に在りし金四百五十兩并びに幸之進が胴卷どうまきの中にありし二十兩餘りの金と大小だいせう衣類迄いるゐまで奪取うばひとり行衞も知れず迯去にげさりける依て彼の供人は江尻宿へ引返ひきかへし宿役人へことわおき死骸しがいを改め飛脚ひきやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
で、畳もしっくりと敷きつめてあって、四隅には古箪笥や、長持や、葛籠つづらや、明荷あけにの類がとりでのように積まれてあるけれども、それとても室を狭くするというほどではありません。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
女役者の部屋だけに、万事万端なまめかしい。衣桁いこうには赤いきぬがかかっている。開荷あけににも赤い衣が詰まっている。円型大鏡の縁も台も、燃え立つばかりの朱塗りである。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
人々はみんな出払っていて、四辺あたりはひっそりと静かであった。女太夫の楽屋のことで、開荷あけに衣桁いこう、刺繍した衣裳など、紅紫繚乱こうしりょうらん美しく、色々の物が取り散らされてあった。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)