“まね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真似78.0%
9.6%
眞似6.0%
所為1.0%
1.0%
0.9%
模倣0.5%
0.5%
挙動0.3%
0.3%
仮為0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
手招0.2%
招待0.2%
摸傚0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
作らないでも済む時に詩を作る唯一の弁護は、詩を職業とするからか、又は他人に真似まねの出来ない詩を作り得るからかの場合に限る。
艇長の遺書と中佐の詩 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
、このくに宿やどなしどもを、おまねきになり、ごちそうなされたら、また、いかなるめずらしいはなしを、おきなさらぬともかぎりますまい。
珍しい酒もり (新字新仮名) / 小川未明(著)
ロミオ (炬火持に對ひ)おれ炬火たいまつれい。おれにはとてかれた眞似まね出來できぬ。あんまおもいによって、いっあかるいものをたう。
下司げす所為まねは決してなかった。何処どこの家の物でなければ喰えないなどと贅をいっていた代りには通人を気取ると同時に紳士を任じていた。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
此奴こいつ乗打のりうちをしたナ、覚えてろ!」と紅葉は手を振上げて打つまねをするとヨタヨタぐるまがいよいよヨタヨタした。
されど人の世の海に万波の起伏を詳にせむとして、仍且つ茫洋の嘆あらむとこそすれ、近く磯頭を劃りて一波の毎に砕くるには、強ても知らざるをまねす。
抒情詩に就て (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
これを私の父が模倣まねして浅草公園で興行しようと計画したことがありましたが都合でやめました。
銀座は昔からハイカラな所 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
こういう悲惨な運命をまねいたのは畢竟美妙自身の罪であったが、身から出たさびであったにしても、日本の新文体の創始者に対して天才の一失を寛容しなかった社会は実に残忍である。
美妙斎美妙 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
左様そうすればお前得心ずくでなくきずを付けられて、ほかへ縁付く事も出来ねえ、それよりはうんと云って得心さえすれば弟御おとうとご仕合しあわせ、旦那もんな挙動まねを為たくはねえが
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
アの仇人王の幸臣に頼み王使といつわりアを王の宴にまねかしめた。
お末はいきなり白い粉の這入つた大壜の蓋を明けて、中のものをつまんで口に入れる仮為まねをしながら
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
あまりの権幕けんまくにお末は実を吐いて、嘗める仮為まねをしたんだと云つた。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
高木敏雄君の『日本伝説集』を見ると三人の児に留守させ寺詣りした母親を山姥が食い母親のまねしてその家に入り末の子を食う
余は肺の臓の破るゝと思うほど呼吸いき世話せわしきにも構わず其まねをして続いて上れば三階なる取附の右の室は入口の戸も開放せしまゝなるゆえ、之を潜りて客室、食堂
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「黌館延余主講筵。誰知老陸太狂顛。聖経平日束高閣。靦面説人時習篇。」〔黌館余ヲまねキ講筵ヲつかさどル/誰カ知ラン老陸ノはなはダ狂顛ナルヲ/聖経平日高閣ニ束ヌ/靦面人ニ説ク時習ノ篇〕となした作が嘉永四年の集に載っている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
とッちて、着きも無いことを云うのを、しんみりと聞いて、清葉はなぜか、ほろりとしたが、一石橋の方へ身を開いて向返った処で、衣紋をつくって、ちょっと、手招まねく。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ではお父様いっそのこと、お招待まねきしたら、いかがでしょう?」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
たゞ數艘すうそう軍艦ぐんかんおほくなつたくらいや、區々くゝたる軍器ぐんき製造せいぞうにも、おほ彼等かれらあと摸傚まねしてやうでは、到底とても東洋とうやう平和へいわ維持ゐぢし、すゝんで外交上ぐわいこうじやう一大いちだい權力けんりよくにぎこと覺束おぼつかない、一躍いちやくして、をううへ
調弄気味からかひぎみ京訛きやうなまりを一寸まねてみせて
政宗は小十郎の意見をただすと、小十郎は、天下の兵はたとえばはえのようなもので、これをってうても、散じてはまたあつまってまいりまする、と丁度手にして居た団扇うちわふるって蠅を撲つまねをした。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、謙信は、杯でまねいた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)