鼻洟はなみづ)” の例文
もし舞妓にきまりの悪い思ひをさせるおそれがなかつたなら、お前は丁度ちやうど五度ごたび鼻洟はなみづすすつたぜと、云つてやりたかつた位である。
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
阿母さんも居ない留守るすに兄をにがして遣つては、んなに阿父さんからしかられるかも知れぬ。貢さんは躊躇ためらつて鼻洟はなみづすヽつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)