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黒布
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こくふ
ふりがな文庫
“
黒布
(
こくふ
)” の例文
黒布
(
こくふ
)
に覆われた物凄い棺桶、湯棺に代る最後の化粧、悲惨な断頭台の断末魔の光景がそれからそれと展開した。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
いろいろな
誓
(
ちか
)
いを立てさせられて、そこから助けだしてもらうと、
婆
(
ばばあ
)
は、頭にくろい
頭巾
(
ずきん
)
、身に
黒布
(
こくふ
)
をまとわせられて、あたかも
女修道士
(
おんなイルマン
)
のような姿となり
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と云ったかと思うと、悪鬼の女は頭の上から被っていた
黒布
(
こくふ
)
に手をかけるとサッと脱ぎ捨てた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
明智は云いながらツカツカと黒衣の人物の前に進んで、いきなり覆面の
黒布
(
こくふ
)
をかなぐり捨てた。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「あッ!」と
藤巻石弥
(
ふじまきいしや
)
も、同時にひとみをおさえて飛びしさる、とたんにすきをねらった
老婆
(
ろうば
)
は、
黒布
(
こくふ
)
をひるがえしてドドドドドッと
大廊下
(
おおろうか
)
から庭先へ飛びおりた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
すると、その
濠
(
ほり
)
ぎわの木のかげから、ツイとはなれた
人影
(
ひとかげ
)
があった。
黒布
(
こくふ
)
をかぶった
妖婆
(
ようば
)
である。いうまでもなく、それは
加茂
(
かも
)
の
堤
(
どて
)
から、三人の
僧
(
そう
)
をつけてきた
蚕婆
(
かいこばばあ
)
——
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
片隅でムクムク動いている者があれば、それは用意の
黒布
(
こくふ
)
を出して、顔の覆面や
足拵
(
あしごし
)
らえにかかっている者で、中には腰の
皎刀
(
こうとう
)
を抜き払って、刃こぼれをあらためている者がある。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
“黒布”で始まる語句
黒布蛮衣