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鹹気
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しおけ
ふりがな文庫
“
鹹気
(
しおけ
)” の例文
そこには、露をつけた、背の低い、名の知れない植物が
這
(
は
)
い回っていて、遠く浜から、かすかな
鹹気
(
しおけ
)
と藻の匂いが飛んでくるのだ。
紅毛傾城
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
踏めば靴の底が
濡
(
ぬ
)
れそうに
水気
(
みずけ
)
を含んでいる。橋本は
鹹気
(
しおけ
)
があるから穀物の種がおろせないのだと云った。豚も出ないようだねと余は橋本に聞き返した。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
マターファは凡ての親しい者、親しい土地と切離され、北方の低い
珊瑚
(
さんご
)
島で、
鹹気
(
しおけ
)
のある水を飲んでいる。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
ただ、その中をかい間ぐって、ときおり妙に
冷
(
ひい
)
やりとした——まるで
咽喉
(
のど
)
でも痛めそうな、苦ほろい
鹹気
(
しおけ
)
が飛んでくるので、その方向から前方を海と感ずるのみであった。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
法水
(
のりみず
)
麟太郎
(
りんたろう
)
と支倉検事が「
鷹の城
(
ハビヒツブルグ
)
」を訪れたのは、かれこれ
午
(
ひる
)
を廻って二時に近かったが、陽盛りのその頃は、漁具の
鹹気
(
しおけ
)
がぷんぷん匂ってきて、
巌
(
いわ
)
は錆色に照りつけられていた。
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
鹹
漢検1級
部首:⿄
20画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
“鹹”で始まる語句
鹹
鹹水
鹹湖
鹹味
鹹草
鹹川
鹹澤
鹹沢
鹹酸
鹹苦