高尚ノーブル)” の例文
こゝに宗教あり、而して後に高尚ノーブルなる情熱あり、宗教的本能を離れざる情熱が美術の上に、異妙のヱボルーシヨンを与ふるの力、あに軽んずべけんや。
情熱 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「まだこの女は成り切れない。そうさ貴族の夫人にはな! 『高尚ノーブルにね、高尚にね、どうぞ御前様貴郎様もね、高尚にお成り遊ばしませ!』こう云わなけりゃアイタに付かねえ」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私は、先日あの青年たちが、我々の士官の一人に渡したという手紙の翻訳ほんやくを読んで、彼らの聡明クリア高尚ノーブルな人格にどれだけ感心したか分からない。彼らの熱烈な精神ソウルは私の心を打った。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
高尚ノーブルにね。高尚にね。貴郎あなたもどうぞ高尚にね」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
伊右衛門は高尚ノーブルに反問した。
隠亡堀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)