“風懐”の読み方と例文
読み方割合
ふうかい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾人は寂寞せきばく閑雅なる広重の江戸名所においておのずから質素の生活にあまんじたる太平の一士人いちしじん悠々ゆうゆうとして狂歌俳諧の天地に遊びし風懐ふうかいに接し
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これも並ならぬ風懐ふうかいだしお覚悟である。結果的に、帝にとって百余日の八寒はちかんの獄が、いやおうなしの、ぜんゆかになっていたともいえようか。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
戦勝祈願の参詣といい、都から風雅の友を招いての連歌の催しといい、光秀の風懐ふうかいと余裕を疑うものは誰とてない。日頃の光秀の人がらに照らしてみても、この際
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)