“八寒”の読み方と例文
読み方割合
はちかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これも並ならぬ風懐ふうかいだしお覚悟である。結果的に、帝にとって百余日の八寒はちかんの獄が、いやおうなしの、ぜんゆかになっていたともいえようか。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松の内も暗くわびしく過ぎて、もう二月に近かったが、まま板屋の廂には氷柱つららつるぎが垂れ下がり、朝々の冷えと寒さは、獄の男女を八寒はちかんの責め苦にさいなむものがあった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)