革羽織かわばおり)” の例文
私は祖父の古い梨子地なしじかみしもというのも見ました。祖母の縫取模様の衣類や帯、父の若い時に着た革羽織かわばおりというのも見ました。
虫干し (新字新仮名) / 鷹野つぎ(著)
組のまといが動いて行ったあとには、消防用の梯子はしごが続いた。革羽織かわばおり兜頭巾かぶとずきんの火事装束しょうぞくをした人たちはそれらの火消し人足を引きつれて半蔵らの目の前を通り過ぎた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
明治までは革羽織かわばおりの需用もありましたが、今作るものは主に煙草入や財布のような小ものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
韋駄天が革羽織かわばおり鬼鹿毛おにかげにのってこようがビクともするんじゃありません。
顎十郎捕物帳:08 氷献上 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)