雁頸がんくび)” の例文
旅人宿はたごやだけに亀屋の店の障子しょうじには燈火あかりあかしていたが、今宵こよいは客もあまりないと見えて内もひっそりとして、おりおり雁頸がんくびの太そうな煙管きせる火鉢ひばちふちをたたく音がするばかりである。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)