トップ
>
阿父
>
おやじ
ふりがな文庫
“
阿父
(
おやじ
)” の例文
その酒屋の一人娘がワーワー泣いて
阿父
(
おやじ
)
さんに叱られていたが、小さなアンポンタンの胸は、
父娘
(
おやこ
)
のあらそいを聞いてドキンとした。
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「この雨は——なかなか
歇
(
や
)
みそうもない。——とにかく手紙で小夜子さんを呼ぼう。
阿父
(
おやじ
)
が待ち
兼
(
かね
)
て心配しているに違ない」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
然うさ、
阿父
(
おやじ
)
の想は解かツてゐる、俺を家の
番人
(
ばんにん
)
にしやうといふんだ………魂のある
道具
(
どうぐ
)
にして置かうといふんだ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
聞きねえ、親なり、叔父なり、師匠なり、恩人なりという、……私が稼業じゃ江戸で一番、日本中の家元の大黒柱と云う、
少兀
(
すこはげ
)
の苦い
面
(
つら
)
した
阿父
(
おやじ
)
がある。
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「しかし、叔父さん、私の家を御覧なさい——不思議なことには、代々若い時に家を飛出していますよ。第一、
祖父
(
おじい
)
さんがそうですし——
阿父
(
おやじ
)
がそうです——」
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
阿父
(
おやじ
)
さんは、
十
(
とお
)
にならない私には、新聞紙の一頁を二つに折ったほどの大きさの顔に見えた四角い人だった。胸毛も生えて、眉毛がねじれ上っていた。
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「甲野さん。頼むから来てくれ。僕や
阿父
(
おやじ
)
のためはとにかく、糸公のために来てやってくれ」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「まあ、そこへ腰を掛けろよ。場合によっては、
吾家
(
うち
)
の
阿父
(
おやじ
)
に話してやってもいい。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「まだ叔父さんにも御話しませんでしたが、漸く
吾家
(
うち
)
の
阿父
(
おやじ
)
の
行衛
(
ゆくえ
)
も分りました」
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「だがね、今僕の
阿父
(
おやじ
)
を井上さんの所へやっておいたから」
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
父
常用漢字
小2
部首:⽗
4画
“阿父”で始まる語句
阿父様
阿父樣