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阿婆摺
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あばずれ
ふりがな文庫
“
阿婆摺
(
あばずれ
)” の例文
「下品で悪かったね、どうせわたしなんぞは、下品で失礼で
阿婆摺
(
あばずれ
)
でおたんちんですから、
自棄
(
やけ
)
になったら何をするか知れたものじゃありませんよ」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お八重は此反対に、今は他に縁づいた
異腹
(
はらちがひ
)
の姉と一緒に育つた
所為
(
せゐ
)
か、負嫌ひの、我の強い児で、娘盛りになつてからは、手もつけられぬ
阿婆摺
(
あばずれ
)
になつた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
脂ぎつた妖艶なお樂と、鐵火で
阿婆摺
(
あばずれ
)
で男のやうに
啖呵
(
たんか
)
を切るお町と、出戻りとはいつても、美しくて
賢
(
かしこ
)
いお品の間に挾まつて、一と晩さいなまれたのです。
銭形平次捕物控:024 平次女難
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
下等女の
阿婆摺
(
あばずれ
)
を活動力に富んでると感服したり、貧乏人の娘が汚ない
扮装
(
なり
)
をして
怯
(
お
)
めず臆せず平気な顔をしているのを虚栄に
俘
(
とら
)
われない天真爛漫と解釈したり
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「あら、本当なの早坂さん、嬉しいワねえ。私は世間から
阿婆摺
(
あばずれ
)
のように思われて居るけれど、これでも小娘のように純潔よ、お友達になりましょうね、ネ、ネ」
流行作家の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
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訝
(
をか
)
しい事には、此時お定の方が多く語つた事で、
阿婆摺
(
あばずれ
)
と謂はれた程のお八重は、始終受身に許りなつて
口寡
(
くちすくな
)
にのみ応答してゐた。枕についたが、二人とも仲々眠られぬ。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
此反対な二人の
莫迦
(
ばか
)
に
親密
(
なかよし
)
なのは、他の娘共から常に怪まれてゐた位で、また半分は
嫉妬
(
やきもち
)
気味から、「
那麽
(
あんな
)
阿婆摺
(
あばずれ
)
と一緒にならねえ方が
可
(
え
)
えす。」と、
態々
(
わざわざ
)
お定に忠告する者もあつた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
婆
常用漢字
中学
部首:⼥
11画
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
“阿婆摺”で始まる語句
阿婆摺媽々