“口寡”の読み方と例文
読み方割合
くちすくな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
口寡くちすくなで、深切で、さらりと物にかかわらず、それで柔和で、品が打上り、と見ると貴公子の風采あり、疾病やまいに心細い患者はそれだけでも懐しいのに、謂うがごとき人品。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
をかしい事には、此時お定の方が多く語つた事で、阿婆摺あばづれと謂はれた程のお八重は、始終しよつちゆう受身に許りなつて口寡くちすくなにのみ應答うけこたへしてゐた。枕についたが、二人とも仲々眠られぬ。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
をかしい事には、此時お定の方が多く語つた事で、阿婆摺あばずれと謂はれた程のお八重は、始終受身に許りなつて口寡くちすくなにのみ応答してゐた。枕についたが、二人とも仲々眠られぬ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)