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門附
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かどづ
ふりがな文庫
“
門附
(
かどづ
)” の例文
木之助は一軒ずつ軒づたいに
門附
(
かどづ
)
けをするようなことはやめた。自分の記憶をさぐって見て、いつも彼の胡弓をきいてくれた家だけを拾って行った。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ある時は行商となり、ある時は車をおしてものを
商
(
あきな
)
い、ある時は夫の郷里にゆく旅費がなくて、
門附
(
かどづ
)
けをしながら三味線をひいて歩いたこともあった。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
心なき
門附
(
かどづ
)
けの女の歌。それに興を催してか竜之助も、与兵衛が心づくしで贈られた
別笛
(
べつぶえ
)
の袋を抜く、
氏秀切
(
うじひでぎり
)
。
伽羅
(
きゃら
)
の
歌口
(
うたぐち
)
を
湿
(
しめ
)
して吹く「
虚鈴
(
きょれい
)
」の本手。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その
門附
(
かどづ
)
けの足と一緒に、向うへ寄ったり、こっちへよったり、ゆるゆる
歩行
(
ある
)
いて来ますようです。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その道楽が
昂
(
こう
)
じると、一人で使うことの出来る小さな指人形を持って町から町を
門附
(
かどづ
)
けして歩き、呼び込まれれば座敷へ上ってさわりの一とくさりを語りながら踊らせて見せると云うようなのもあり
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
松次郎はもう二度ばかり
門附
(
かどづ
)
けに行ったことがあるので、一向平気だったが、始めての木之助は
恥
(
はずか
)
しいような、誇らしいような、心配なような、妙な気持だった。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
少しばかり習い覚えました平家琵琶を語って、
門附
(
かどづ
)
けを致しておりますのでございます。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
生活に幾分余裕があったのでもあろうが、お
三日
(
さんじつ
)
に——
朔日
(
ついたち
)
、十五日、廿八日——門に立つ
物乞
(
おもらい
)
も、大概顔がきまっていた。ことに
門附
(
かどづ
)
けの芸人はもらいをきめているようだった。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
尺八は持ったけれども別に
門附
(
かどづ
)
けをして歩くのでもありませんでした。
天蓋
(
てんがい
)
の中から
足許
(
あしもと
)
にはよく気をつけて歩いて行くと、それでも三日目に桑名の
宿
(
しゅく
)
へ着きました。ここから宮まで七里の渡し。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
門
常用漢字
小2
部首:⾨
8画
附
常用漢字
中学
部首:⾩
8画
“門附”で始まる語句
門附振売