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鈴慕
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れいぼ
ふりがな文庫
“
鈴慕
(
れいぼ
)” の例文
彼は、冷たい
床
(
ゆか
)
の上へ、仰向けに倒れて、
輾転
(
てんてん
)
ともがき廻った。——保土ヶ谷の
宿
(
しゅく
)
で聞えた尺八の
鈴慕
(
れいぼ
)
の
譜
(
ふ
)
が耳のなかに
甦
(
よみがえ
)
ってくる。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
本来、
鈴慕
(
れいぼ
)
の曲は、そうあってはならない。そうなければならないものであって、しかも、それで
止
(
とど
)
まってはならないはずのものであるのに——
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかるに、この聡明なお雪の心づくしを知るや知らずや、その宵に至ると、例の座敷で、竹調べがはじまり、ついで「
鈴慕
(
れいぼ
)
」の響きが起りました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
鈴慕
(
れいぼ
)
の
曲
(
きょく
)
。
夫
(
つま
)
を恋う
女鹿
(
めじか
)
の想いを
憐々
(
れんれん
)
と
竹枝
(
ちくし
)
のほそい孔から聞くような鈴慕の哀譜であった。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今のその
鈴慕
(
れいぼ
)
の曲ですな、
出過者
(
ですぎもの
)
の私は、鈴慕の曲を聞かせていただくごとに、堪能の方々にこれをお尋ねを致してみたのでございます、いったい鈴慕の曲は、どなたの御作曲で
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
この曲を聞けば、恋人は、必ず自分と知るであろう、あの、
鈴慕
(
れいぼ
)
の曲を。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鈴慕
(
れいぼ
)
をよく聞きわけて、音に対して、たしかに見識をもっていた一人、北原ではなかった、村田でもなかったし、池田良斎ではなかったし、今、その誰だったかは、ちょっと記憶に無いが
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その尺八のうちに、本手の『
鈴慕
(
れいぼ
)
』というのをお吹きになりましたね。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「誰やら尺八を吹いておりますね、あれは
鈴慕
(
れいぼ
)
の曲でございます」
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「あ、弁信さん、あれは
鈴慕
(
れいぼ
)
です」
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「やはり
鈴慕
(
れいぼ
)
ですね」
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「ああ、
鈴慕
(
れいぼ
)
——」
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
鈴
常用漢字
中学
部首:⾦
13画
慕
常用漢字
中学
部首:⼼
14画
“鈴”で始まる語句
鈴
鈴蘭
鈴生
鈴鹿
鈴懸
鈴木
鈴木春信
鈴木三重吉
鈴虫
鈴鹿峠