金瓶きんぺい)” の例文
その上、この君の眉目のうるわしさは、金瓶きんぺいの花も、玉盤ぎょくばんの仙桃の匂いも、色を失うほどであった。だから、やがてのこと。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
富貴ふっき楼お倉、有明ゆうめい楼おきく、金瓶きんぺい今紫いまむらさきは明治の初期の美女代表で、あわせて情史をつづっている。
明治大正美人追憶 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
引拂ひ何方へなりとも立退たちのくべし尤も掘出せし器物は其儘そのまゝかみへ上納すべき旨申渡されける原田兵助は驚ながらも御請おうけ致し是全く六郎右衞門が訴人そにんせしに相違さうゐなしとは思へど今更いまさら詮方せんかたなければ掘出せし金瓶きんぺいは役所へ差出し家財かざい賣拂うりはらひ一人の老母を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)