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野趣
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やしゅ
ふりがな文庫
“
野趣
(
やしゅ
)” の例文
綺麗な
疳高
(
かんだか
)
い、少し
野趣
(
やしゅ
)
を帯びた笑声が
弾
(
はじ
)
けるように響いた。皆んながおたけの方を見た。人見がこごみ加減に何か話しかけていた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
左は
楊
(
やなぎ
)
と
稚松
(
わかまつ
)
と雑木の緑と
鬱
(
うつ
)
した青とで
野趣
(
やしゅ
)
そのままであるが、遊園地側の白い道路は直立した細い赤松の並木が続いて、一
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
せいぜい二十歳そこそこでしょうか、まだ世馴れない様子のうちに、妙に
野趣
(
やしゅ
)
を帯びた、荒々しさのある人柄です。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
主楽器は太鼓と
鉦
(
かね
)
であった。それに笛やササラの
音
(
ね
)
がからむ気だるい
野趣
(
やしゅ
)
をおびた
民楽
(
みんがく
)
だが、遠くには、金剛や
葛城
(
かつらぎ
)
の山波が横たわり、空には昼の月があった。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
やはり周囲の
野趣
(
やしゅ
)
をそのまま取り入れて、あくまでも自然に作った方がおもしろい。長い汽車旅行に疲れた乗客の眼もそれに因っていかに慰められるか判らない。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
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旧
(
ふる
)
くは俳人の嵐雪が住み、歌人の
加
(
ママ
)
茂真淵が住みまして、真淵などは、その周囲の
野趣
(
やしゅ
)
のあるさまから家の号を懸居と称えたということを池上はいつか話していました。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
趣
常用漢字
中学
部首:⾛
15画
“野趣”で始まる語句
野趣横溢