“野禽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やきん66.7%
とり22.2%
のどり11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本来、野獣、野禽やきん、魚類は生活のために大層な努力を費やす。食物を得るために死物狂いとなり、外敵を防ぐために頭を使う。
季節の味 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
それは、まだ鉄砲も火薬もない当時のこととて、百姓どもが壁を叩いて野禽とりを追ふのに使つた、木槌の音よりも大きく彼の耳に響いたものぢや。
お蘭は、世の中の雑音には極めておびやすただ一人、自分だけ静な安らかなひとみを見せる野禽のどりのような四郎をいじらしく思った。彼女かのじょはこの人並でないものに何かといたわりの心を配ってやった。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)